２月１３日(日曜日)

 

 

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皆様ごきげんよう。

 

今回はさっそく前回の続きであります。

 

80年代史。

 

前回、70年代に生まれたとされるパンクロックについて書きました。まずこの記事読んでみよう、いやまて前回？なんやそれとまだ前回記事読んでないとゆー方はまずこちら↓

 

『【ガチ解説編】70年代が生んだカウンターカルチャー。』

 

このパンクロックは世界を巻き込む一大ムーブメントになるかと思われましたが意外にそれ以上の広がりを見せず、衰退していきます。

からの80年代。

これをまーただいぶガチめに書いちゃいます、ので毎度になりますが興味の無い方はスパーーーンと飛ばして頂きたいです長いですし。

それではいきましょか。

 

 

 

 

 

まず予備知識として８０年代カルチャーの大まかな特徴を。８０年代といったら、人によって違うかもしれないがまず思い浮かぶのが

 

「お気楽」

「ノー天気」

「楽しい」

 

といったイメージです。80年代は僕わりと好きなんですが、なんでこうなったかとゆーと雑誌やテレビ、ラジオ、映画、インターネットなど色ーーーんな所でこんなイメージを８０年代の説明として発信してたから。こう繰り返しメディアでこのイメージをヘビロテされちゃうと、リアルタイムを知らない人でも自然とそういうイメージを持っちゃうわけです。しかしそのイメージは果たして合ってんのか間違ってんのか？８０年代は楽しい映画や音楽が沢山ある。そういう物を観たり聴いたりしたら「何か楽しそうな時代だなぁ」とか「くだらなくて笑えるなぁ」とか思ったりすんのも普通っちゃ普通である。

そんな８０年代の「楽しい」の象徴として「サントラ映画」という物がある。これは映画のストーリーや内容よりもむしろバックで流れる曲の為に作られた感の強い映画の事で、曲にはよりポップな曲が使われた「サタデー・ナイト・フィーバー」

の爆発的ヒットにより始まったとされる１つの映画スタイルである。サタデー・ナイト・フィーバーはビージーズというイギリス出身のバンドが曲を担当し、彼等が手がけたサウンドトラックは全世界で合計２５００万枚を売るモンスターサウンドトラックとなった。

それ以降、映画とポップソングは切っても切れない関係となる。「グリース」、「フラッシュ・ダンス」、「フットルース」、「トップ・ガン」などなどヒット連発。この流れは９０年代以降になっても「ボディーガード」、「タイタニック」など今や映画を作ったらサントラも売るのが当たり前となっている。とにかくアメリカは今でもそうだけど１つ当たると繰り返すからね。ロッキー１，２，３，４，５，はまだしもスターウォーズとか何作あるんだ詳しく知らんけど。

 

その構図が元々始まったのが８０年代である。

　

元々映画と音楽の関係性そのものはあった。ミュージカル映画なんてのがあったぐらいだし。がしかし、ロックやポップスがふんだんに使われた事はあんま無かった。じゃなんで音楽先行型みたいな映画を映画界と音楽業界が手を組んでまで作んなきゃいけなかったのか、その構造を分析してみましょう。

 

少し時代は戻りますが、７０年代は後に「ロック史に残る名盤」と言われるようなレコードが続々リリースされ、レコード自体が大量に売れた時代でした。同時にバンドやミュージシャンがその能力と技術により、又は並外れたパフォーマンスによってファンから「神格化」

された時代でもありました。しかしその一方で、アメリカでは７８年頃から急激に「ディスコ」とか「ディスコ・ミュージック」

が流行り出す。その機械化された音楽の台頭は、エモーショナルな生の音を信じる全ロックミュージシャン達をビビらせます。

ディスコソングのギターソロも無ければシャウトも無い、半分インストの様な軽さは、きっと当時の若者には新鮮だったんだと思います。それに何よりディスコソングは「踊る為のＢＧＭ」だから、主人公は演奏するバンドやミュージシャンではなく踊りたい人みんなというのも、大衆を惹き付けた理由かなと思います。要するに演者じゃなくて聴き手が主人公となっちゃった。

神格化されたアーティストを崇拝するのに飽きた大衆が今度は「自分が主人公になりたい」と思ったとしても何ら不思議はないし、ディスコやダンスホールで主人公になるには、カッコ良く踊れば良いだけだったし簡単や。大ヒット青春映画「サタデー・ナイト・フィーバー」のストーリーがまさにそれだった。さらに付け加えると、同時期のパンクブームもその「素人性」において「誰もが主人公」になれるとゆー側面もあったわけで。

そんなディスコとパンクの台頭で、ロックは７０年代末期に衰退の一途をたどります。実際、７０年代を築いたビッグバンドたちも疲れ果てヘトヘトになっていたんじゃないかと。エアロスミスはボーカルのスティーヴン・タイラーとギタリストのジョー・ペリーが仲悪くなって修復不能の状態に陥り、７９年にギターヒーローでもあったジョー・ペリー脱退。続いてサイドギタリストまで脱退してしまい、エアロスミスは半ば解散状態となります。エアロスミスについてはメンバーの仲悪以外にも色々問題あった気もするけど詳しくは過去ブログにて。↓

 

『例えばエアロスミスの場合。』

 

キッスも同じ頃、ドラッグの問題を抱えていたドラマーのピーター・クリスが脱退。７８年に「ダブル・プラチナム」

というベスト盤をリリースし、発表と同時に活動停止宣言をします。７０年代のアメリカ最大のビッグバンドといわれるイーグルスも「ホテル・カリフォルニア」

が爆発的ヒットするがその後７９年発表の「ロング・ラン」をラストアルバムにして解散。ロングランってタイトルから想像するに走り続けて疲れたのか。このように、どんどんアメリカからはロックが消えつつありました。

そんなドル箱バンドたちが次々と活動停止したり引退したりする中、売れる商品の無くなったアメリカ音楽業界は大不況に陥ります。

 

さらにそれに追い討ちを掛けるように、ラジオやＭＴＶ（音楽専門のテレビ局）はなんとなーく音楽のライブ映像とかそんなんばっか流す、でますますみんなレコードを買わなくなっていくyoutubeだけ見とけばCDとか買わなくていいか的な今とも似てますね。ここで本当なら音楽業界は新人の発掘とかやって新たなスターを生み、シーンを活性化させなければならなかったんだが、７０年代末期のアメリカの音楽業界はそれを怠った。

 

まぁそれもそれで仕方ない。新人を発掘して育て、宣伝して売り出してくには金と時間がかかる。そもそも売れるかどうかもわかんない新人に賭ける、そんなギャンブルみたいな事はしたくなかったんだろう。そこで思いついたのが音楽と映画の融合には映画会社だけでなく、ＭＴＶが自体が製作したものも多くあった。この効果はてきめんで、ヒット商品を次々と生み出していったわけである。だった。映像と音楽を合わせる事で、よりわかりやすく伝えやすい。これ

もう１つのロック不況対策は「中堅バンドで安全な勝負をする」という方法だった。中堅バンドといってもそれなりに名が知れていてキャリアもまあまあある、要はそこそこ安パイなバンドのことである。レコード会社の求める万人受けするだろう曲を作ることが出来たTOTO、ジャーニー、ＲＥＯスピードワゴン、フォリナー、ボストンあたりのバンドは７０年代末期から８０年代初期にかけてレコード会社の狙い通りヒットを飛ばす。特にジャーニーの「エボリューション」は３００万枚売り上げ、音楽業界の不況を少し持ち直すんである。

しかし同時に言ってしまえば強烈で個性的な特徴が無い、ポップスでもありロックでもあるような聴きやすい曲は「レコード会社に言われた通りに作った」みたいに見える事から「産業ロック」「商業ロック」

という言葉も生み、一部の音楽評論家や音楽ファンから批判されました。要は金儲けが第一目的の音楽という意味で今も使われます。

この頃のアメリカは音楽専門チャンネルMTVのぶん回しによって、よりポップで大衆的な音楽が蔓延。そんなアメリカのシーンにすこーーーしマンネリ感が出だした頃、「隙あり！」と言わんばかりに

海外から新勢力が進撃開始。

 

まずオーストラリアから正統派ハードロックバンドＡＣ／ＤＣ

がアメリカを制覇。「バックイン・ブラック」は全英ナンバー1、全米４位という快挙を成し遂げた。続いてオリビア・ニュートン・ジョン、カイリー・ミノーグなどがロック・ポップ問わずアメリカの音楽シーンに登場した。同時に映画でも、その頃のオーストラリア勢力は熱かった。メル・ギブソンの出世作「マッド・マックス」

 

「クロコダイルダンディー」

 

など、今まであまり注目されてなかった「オーストラリア文化」に注目が集まった時期だった。さらにその後も続々海外勢がなだれ込み、ドイツからスコーピオンズ、マイケルシェンカーグループ通称MSGなどが進出しアメリカにハードロック人気を復活させる。

 

しかしアメリカも黙っちゃいない。

 

ここでアメリカは自国のミュージシャンから半ば軽蔑されていたＭＴＶをフル活用した。その活用の仕方は、今までのビデオクリップを覆す画期的なものだった。それまでのビデオクリップは大体がコンサート風景だったり、またはただバンドやミュージシャンが歌って踊ったりと、ハッキリ言ってそのバンドやミュージシャンのファンの為だけに作られていたといってもいいような作りだった。しかしデュラン・デュランやカルチャー・クラブのビデオクリップはそうじゃなかった。数分のビデオの中に曲に合ったストーリーを作り、撮影はわざわざロケまでしたり、そのうえメンバーが結構本格的な演技まで見せたりもした。そんなまるでドラマとか映画みたいなビデオは、観てるだけでおもしろいと思わせるものがあった。

MTVは80年代初期ににアメリカで開局したが、ビデオクリップとゆー「型」を作り上げたのは皮肉にもイギリス出身のニューウェーブバンドたちだったとゆーのは間違いない。アメリカやオーストラリアのイマイチ垢抜けないアイドルやロックバンドとは違う雰囲気を持つ海外ニューウィブ勢力にアメリカの若い子たちは飛びつき、そのファッションを真似したりした。このニューウェーブの登場により、ロックとファッションが完全に結びついたのである。

 

成功したはいいが活躍してるアーティストは海外勢。70年代パンクブーム以来の「第２の英国王権」に焦ったアメリカは、「あかん。あかんぞこれは。」と今までサボってきた新人発掘をやらざるをえなくなった。ここから本気マジ本気アメーリカイズグレイト

はメイドインアメリカで世界を手に入れ始める。

 

ロックとは異なるがまず

マイケルジャクソン絶対王権の樹立に成功。

MJは子供の頃にジャクソンファイブで売れてはいたが、年を重ねて子供じゃなくなるにつれ売り上げも低迷してた。そこでアメーリカ音楽業界はイギリスから持ち込まれた音楽＋ファッション＝勝利の方程式を丸パクリ、さらにPVのストーリー性も加えて完成した名作「スリラー」はアメリカイギリス両国でナンバーワンはもとより、総売り上げ4000万枚とゆーなにそれ4000万て美味しいの？な超爆裂売り上げを叩きだす恐るべしアメリカ。

この１撃でいきなりイギリスニューウェーブ進撃を吹き飛ばすには十分だったが、それに続けとマドンナ、シンディ・ローパー、カイリー・ミノーグ、バナナラマ等女性ミュージシャンが台頭。更にはロックシーンの方もエアロスミスの復活、イーグルスのメンバーも別名義で活動再開。こうして少し前まで眠っていたロック含む音楽シーンが、アメリカが世界征服に近い無双状態に入る。

 

と80年代はこのようにあれもこれもひっちゃかめっちゃか、とにかく目まぐるしく動きまくり、派手であり、ドカーンと来た時代だったんだがなにしろ長くなる。これでも十分長いかなと思いましたが、そこはロックだパンクだハードコアだ普段から呟いてる僕としては、これ書かないわけにはいかない！ってことで80年代編は前後編とさせて頂きます。

次回、激動の80年代後編。

あいつらを語らずに80年代は語れないっす。

そんなわけで今日も宜しくお願い致します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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